ボランティアLIFE
引退犬飼育ボランティア 橋之口さん


ロンドを囲むのは、右手前から橋之口里江子さん、三男の詠志さん、右奥から長男の侑成さん、夫の泰央さん、次男の太庸さん、長女の朱音さん。散歩など日常のお世話は主に里江子さんと泰央さんが担当です。ゴールデンウィークやお盆休みは家族みんなで出かけます
引退犬のいる楽しく幸せな日々 ~絆が深まり家族の笑顔の中心に~
たまたま見たテレビ番組で引退犬ボランティアの存在を知ったという橋之口里江子さん。ちょうど子育てが落ち着いて犬を飼いたいと考えていたところで「こういう選択肢もあるんだ」と、すぐに日本盲導犬協会のホームページを検索しました。引退犬を迎えたあとの生活を、家族と相談しながらシミュレーションしたうえでボランティアに登録。「大型犬を飼ったことがあり、中でもラブラドールが大好きで。受け入れることにまったく迷いはありませんでした」
1頭目の引退犬カリテはこだわりの強い性格で、はじめはなかなか心を開いてくれなかったそうです。リードを着けて外に出ても散歩をする気がなく、排泄だけして帰る日々。ユーザーとカリテが過ごした7年間を思い、気持ちに寄り添いながら2週間が経過しました。「ふと、今日は行けそうと思って連れ出すと、一緒に歩いてくれたんです。心の動きを感じてとてもうれしかったことを覚えています」。カリテと家族が新しい一歩を踏み出した瞬間でした。カリテが亡くなったときには、あまりの喪失感に一度はボランティアを辞めた橋之口さん一家。しかし、次第にまた犬と暮らしたいという気持ちが強くなり、1年後に2頭目のロンドを迎えます。

休日は広い公園や河川敷で散歩や大好きなボール遊びをします。写真は以前に行った逗子の海。また訪れるのが楽しみです
素直で柔軟な性格で、あっという間に家族の暮らしに溶け込んだロンド。「散歩のときは『どこでもついて行きます!』という感じでいつもごきげんです。道路の白線に沿って歩く姿がとてもかわいくて毎日癒やされています」とほほえむ里江子さん。散歩の途中に犬好きな夫妻の家に立ち寄るのも日課で、かわいいかわいいとなでられる姿は幸せそのもの。元気いっぱいにじゃれたり、別の犬に構うと「他の子をかわいがらないでー!」と邪魔をしたり、無邪気で愛らしい一面が見られます。自宅で営む工務店には、ロンドも一緒に出勤します。「出入りする業者さんやお客様も、ロンドに会うのを楽しみにしてくれているんです」と看板犬としての仕事ぶりがうかがえるエピソードも。家族はもちろん、地域の人にも愛されるロンドです。

工務店の定位置で「真面目」に勤務中のロンド(笑)。退勤時間が近づくとソワソワしだして里江子さんのそばにぴったりと寄り添います
家族になってもうすぐ2年。心の距離は日に日に近づいていき、今では会話や笑顔の中心にいつもロンドがいます。引退犬ボランティアをしてみて「カリテやロンドが私たちを幸せにするボランティアで来てくれたんだと心から思います」という里江子さん。くいしんぼうで目を輝かせながら食べる姿、言葉を理解しているように思えるところ、朝起こしに来たり、車に乗るのが苦手だったりするところ。「話しきれない!」と笑う様子には日々の楽しさがあふれていました。





