そうだったのか!盲導犬 第一回

一頭一頭の犬たちと日々真剣に向き合う訓練士たち!
その現場に密着し、真剣な表情を紹介します。
「へぇ〜、そうだったのか!」と思わず言ってしまうようなはみだし情報もお楽しみに!
第一回 「一台まるごと貸切り!?バスの乗降訓練 〜 神奈川訓練センター 〜 」
みなさんこんにちは。この新コーナーでは、盲導犬訓練士に密着して訓練の様子を紹介します。記念すべき第一回目!誰について行こうか悩んでいたら…、普段は単独で訓練に出かける事が多いのですが、今日はチームで訓練に行く神奈川センターの若手訓練士たちを発見!密着してみました。
何の訓練に行くのか聞いてみると「バスの乗降訓練に行きますよ」とのこと。近くのバス停に行くのかと思いきや、着いた先はバスがずら〜っと並ぶ東急バス新羽営業所。バスの乗降訓練は、新羽営業所にご協力いただき本物のバスを使って行っています。いつもありがとうございます。

ずらっと並ぶバスを本物のバスを使って乗降訓練
バスの乗降訓練のポイントは3つ。
(1) 入り口のドアを探す
(2) ユーザーが座った時の待機の仕方
(3) 降車用のドアへ誘導すること
バスに乗るところでは、まずドアを見つけることを教えます。ドアを触って「ドア、ドア」。ここにドアがあるよ、ドアの前で止まるよ、ということを繰り返し教えます。

犬がドアの前まで誘導し、訓練士がドアを確認
ドアの前で止まれるようになると、今度はドアを見つけて誘導してくれるように少し離れた位置からも訓練します。ドアの前まできちんと誘導出来たら「Good」。犬が勝手にバスに乗ることはせず、訓練士がドアを確認し、段差やまわりの安全を確認し、ヒールをさせて訓練士が乗った後をついてくるようにします。

Goodは訓練士と犬をつなぐ大切な言葉
バスの中には色々なタイプの座席があるので、それを想定して、狭いバスの中でなるべくコンパクトに座る練習もします。チェアで座席へ誘導し、足の下にダウンをさせたり、座席の横にダウンさせたり、自分の足の間に挟み込むようにシットさせたり。しっぽは、踏まれないよう忘れず収納。

実際のバスの中でも待機出来るよう色々な座席で訓練
あらら。小さくまとまってる!

足の間にすっぽり
座ってるからって、訓練士が休憩してるわけではないんです。待機の訓練をする犬の隣では、訓練士同士、犬や訓練の情報交換も。
降りるときは、「ドア」というコマンドで降車用のドアへ誘導することを教えます。バスの降車用ドアの手前で止まり、訓練士が段差を確認して「Go」でバスから降ります。

ドアへの誘導は犬、段差は人が確認。人と犬との共同作業で安全に
約2時間かけ12頭の犬の訓練をしました。訓練士は、バスの入り口の前まで誘導する、乗る、座る、そして降りるということを何度も繰り返し、根気強く続けていました。そして出来た時はGood。Goodの数だけ、盲導犬に近づいて行くんですね。
うまくバスに乗れるようになると、今度は実際に街中を走っているバスでも訓練をします。一つひとつ訓練を積み重ねて行くことで、盲導犬としてユーザーと社会に出ていけるようになるんですね。

今日訓練で使用したバスの前で
さてさてセンターに戻りましょうと思ったのですが、ここで訓練終了ではありませんでした。訓練士がなにか道具を持ち出して来て…大事な仕事が。長時間に渡って沢山の犬の訓練をしたので、最後はみんなで車内の掃除。座席についた犬の毛にはコロコロが大活躍!ほうきで落ちた毛を集め、そして最後は掃除機の出番です。この掃除機は、昨年訓練士学校を卒業した学生たちからの卒業記念のプレゼント。よく吸います。

最後の掃除まで含めて訓練士の仕事です
今回はここまで。次回は訓練士のランチタイムと犬舎をのぞいてみます。お楽しみに。

犬舎には、訓練に必要ないろいろなものがそろっています。バスの乗降訓練で使用したマナーコート(左)や、雨の訓練に欠かせないレインコート(右)。マナーコートは、抜け落ちた毛が周囲に飛んだり、ついたりするのを防ぐために盲導犬が着る洋服のことです。協会のボランティアがひとつひとつ手作りしてくださいます。犬の体に合うよう、立体的な作りになっているためとても高度な縫製技術が必要なんですよ。

ずらりと並ぶマナーコートとレインコート
