やなせたかしさん
去る2013年10月13日に逝去されました。人間は一生を一度しか生きられないから、なるべく面白く楽しく生きていかなければもったいないと話してくださいました。心よりご冥福をお祈りします。

乳幼児から高齢者まで、こよなく愛され続けるアンパンマンが「アンパンマンのやさしいきもち たいせつななかま」という絵本で盲導犬をわかりやすく説明しています。原作者のやなせたかし先生にお話を伺いました。
盲導犬くらぶ49号(2008年1月15日発行)に掲載されたやなせさんからの応援メッセージを紹介します。
● 盲導犬との出会い
僕には盲導犬ユーザーの知人がいます。彼は画家で、家族の支えもあって絵を描き続けています。彼の盲導犬との訓練を見に行ったときは、盲導犬が交差点でぴたっと止まったりして本当に感心しました。また、目の見えない人の集まりで、鳥の声を聞いたり電車の通過する音を聞き分けたりするとても楽しい会に出席したとき、盲導犬が来ていたこともあって、盲導犬には割合と興味がありました。
犬のいいところは全ての動物の中で非常に忠実だということと、一緒にいるとこちらの気持ちが和やかになるということです。犬は家族ですね。これは言葉ではないのです。真剣に接すれば人間の気持ちを犬はわかっているように思いますね。
● 人間も動物も、働いて人を喜ばせることがうれしい
人間は一生を一回しか生きられません、つまり片道切符であるその命はとても大切です。それならなるべく面白く楽しく生きていかなければもったいない。人間にとって一番面白くてうれしいことは人を喜ばせることです。皆がお互いに助け合って生きていくのが我々の社会だと思います。日本にはいろんな補助犬がいるけれど、いやいややっているのではなく人を助けるということを犬も喜んでやっていますね。人間にしろ動物にしろ、働いて人を喜ばせるということが一番うれしいのだと思います。
僕は89歳になりました。今は、今日を一生懸命生きて仕事をして、明日もまたやりたいです。そこから先は分りません、明日になったらまた考える、僕がいないと困る人がいるようだから、まだしばらくは面白く楽しく暮らしたいと思っています。

●やなせたかし
1919年生まれ。高知県出身。東京高等工芸学校図案科(現千葉大)卒業。代表作は「手のひらを太陽に」(作詞)、絵本「アンパンマン」シリーズなど。1996年に開館した高知県香美市立アンパンマンミュージアムの名誉館長。

盲導犬をテーマにした絵本(2002年フレーベル館)

こちらの色紙は「盲導犬の里 富士ハーネス」で展示中です
