病院の事例:公益財団法人日本盲導犬協会公式ホームページ

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公益財団法人日本盲導犬協会

病院の事例

救急搬送、入院時盲導犬の同伴は認められなかった

経緯

虫垂炎のため救急車で緊急搬送。入院手続きの際に個室を希望し、盲導犬の同伴を申し出たところ、それはできないと言われた。急病だったので交渉する元気がなく、やむを得ず一緒にいた家族の車内で待機させ、すぐに協会職員が盲導犬を迎えにきてしばらく訓練センターに預かってもらうことになった。
数日後無事に退院はしたが、居住地域の病院であり今後も利用することがあるかもしれないので盲導犬同伴を認めてほしい。

協会の対応

病院の医事課へ電話し状況を確認。「通院に関しては事前に電話もらえば何とかする」との回答。補助犬受入れについての具体的対策はしていない様子であった。

病院の今後の受入れ体制について、文書にて確認を行うこととした。
病院内で検討いただき、補助犬同伴の来院者の対応について以下の回答を得た。

① 補助犬が同伴できる範囲は?
・・・待合室・診察室まで同伴可。処置室は状況に応じて対応する。
② 同伴者なし、単独受診の場合の対応は?
・・・職員を配置し、院内の誘導を行う。
③ 補助犬を待機させる場合の場所は?
・・・廊下・待合室や事務所などを含めて広いスペースが確保できる、特定の場所は決めていないが、状況に合わせて待機場所を決める。

ただし、入院の場合、病室への同伴については、「身体障害者補助犬法に関する厚労省HP内にあるマニュアルを読み、よく精査して対応を決めていきたい」との回答であった。

ユーザーに報告し、まずは通院については一応の理解を得たことで安堵の言葉がもれたが、病室への入室許可も得られるよう理解を求めていく。

協会からのコメント

協会からのコメント

衛生管理・行動管理がされている盲導犬

病院での受入れは、感染症の問題で盲導犬同伴を断られるケースが多くあります。特にこのケースのような緊急時にはなかなか対応しきれていないのが現状です。しかし、盲導犬は感染症に対しての行動管理や予防接種も万全な対策をとっています。協会が協力しておこなっている病院でのAAT(アニマルセラピー)活動では、衛生管理がなされた盲導犬PR犬が医療現場で病気の人に寄り添い治療のお手伝いをしています。排泄管理もユーザー自身がおこなっていますので、一定のルールを設けたうえでの受入れに取り組んでいただくようお願いします。

また盲導犬ユーザーが救急車で搬送された際の盲導犬の扱いについて、以前消防署より相談がありました。盲導犬ユーザーが救急車で搬送される場合は、基本的に盲導犬も救急車へ同乗させることになります。盲導犬が単独で放置される状態は避けるべきです。わかりやすく言えば、ユーザーの管理できない状況下においては、盲導犬は乳幼児と同様と考え対応いただきたいのです。

参考:厚生労働省HP 『身体障害者補助犬ユーザーの受け入れを円滑にするために~医療機関に考慮していただきたいこと~』
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/syakai/hojyoken/html/a08.html

父の危篤、病院に入れず

経緯

ユーザーの父親が脳梗塞で倒れ、翌日、父が住む遠方の病院へ駆けつけたが、病院側から「前例がない」「他の患者の迷惑になる」と盲導犬同伴を断られ、ユーザーが「こうしている間にも父の容態が悪化したらどうするのか」と言っても、態度は変わらなかった。仕方なく、夫と交代で病室へ行き、一人が玄関で盲導犬と待機する状態になった。

病院側の説明は「病院の規則だから」ということであった。ユーザーが「制度はともかく、今は緊急対応で了承してもらえないか」と交渉したが、先方の対応は変わらなかった。

協会の対応

協会から病院へ電話して事実確認と盲導犬同伴についての見解を求めたところ、盲導犬について職員の認識不足であったとして、ユーザーへの謝罪があった。さらにマニュアル作成を含めた体制づくりを急ぐとのことだった。また、「ユーザーの父親の病室には複数の患者がいるので、病室近くの面会コーナーで会ってもらうことにしたい」との提案があった。具体的には「(父親は)意識が戻り、安定状態にあるので、看護師が車椅子で案内する」という内容であった。

ユーザーもその返答に納得し、協会からは病院へ対し、マニュアル作りやセミナー開催に協力することを伝えた。

協会からのコメント

協会からのコメント

誰もが利用できる環境整備へ

医療機関は誰もがいつ、利用するか分からない身近な場所であり、ユーザーにとって盲導犬同伴で通院しやすいかどうかは切実な問題です。医療機関では、病院の規約を変更するまでに時間がかかり、事態解決が長期化するケースが目立ちます。
また、2019年4月には、東京消防庁の指令管制員が救急隊員に「救急車に盲導犬は同乗できない」と誤って回答していたとの報道がありました。まだまだ、専門家でも間違いが起きているのが現状です。
厚労省が医療機関向けに出している「ほじょ犬もっと知ってBOOKでも、「他の患者や利用者と同様に、待合室、検査室、診察室、病室に受け入れることを前提に考える、受け入れられない区域を設ける場合は、補助犬ユーザーが分かるよう、ていねいに説明するなど、配慮を呼びかけています。協会では、こうした医療機関へ向けた受け入れ対応セミナーを開催し、看護師ほか現場職員の具体的な対応についても相談にのっています。

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