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公益財団法人日本盲導犬協会

作家 西村 京太郎さん

2009年2月、トラベルミステリー作家の西村京太郎さんご夫妻が富士ハーネスにいらっしゃいました。人間と動物には心の交流があるとおっしゃいます。

作家 西村京太郎さん

●富士ハーネスを訪れて
私は年に6回、2泊3日の取材旅行に出かけます。富士ハーネスへは、富士急行に乗車したとき、周辺にある施設の取材もしようと訪問しました。
引退犬のことや、英語で指示を出すこと、盲導犬訓練士の資格のことなどを知るいい機会となりました。盲導犬と歩き始めると、盲導犬ユーザーは世界が変わって性格も明るくなり、世話をする責任感も生まれるなど、歩行以外にもいい効果がいろいろあるのですね。私たちは盲導犬を見ると、まず犬が可愛いと思ってしまいますが、なでたり食べ物をあげたりしてはいけないことも知りました。アイマスクをして体験歩行をした奥さんは、「盲導犬の歩きは思った以上に早い」と言っていました。
私は数年前に病に倒れ、後遺症で足が上がりにくくなりました。街中を歩いているとわずかな段差につまずいてしまい、怖い思いをします。目が不自由な人にとっても小さな段差は危険なのではないかと思います。病気で自分の目線が変わったことで、これまで見えなかったことが見えてきました。その意味では盲導犬の訓練をする側にも視覚障がいの人がいるといいのではないですか。

犬舎にて西村京太郎さん夫妻

●動物と人間には心の交流があります
以前、自宅の風呂で足を滑らせ、溺れそうになったことがありました。その時、飼っている猫が飛んできて、風呂の周りをぐるぐる駆け回って鳴いたのち、私の肩に手をかけて湯船から引き上げようとしたのです。普段は愛想のない猫ですが、このときは感激しました。
一方、私は新しいものが好きで、自宅の隣の西村京太郎記念館にロボットを案内役に置いています。ロボットは高価で、命令したことはきちんとやります。しかし、心の交流を感じたり感情が高まることはありません。
盲導犬は、視覚障がい者の歩行を助けるという意味で、「道具」の部分があります。それだけの機能ならロボットでもいいのかもしれません。しかし盲導犬は、ユーザーの心の支えとなっていますね。お互いが対等な関係で尊重しあっている様子が伺えます。会報誌の写真を見ると、盲導犬ユーザーは皆さんうれしそうです。そばにいる犬の世話ができる喜びも感じます。そこが生きている動物と機械であるロボットとの大きな違いです。

富士ハーネスにて 西村京太郎さん夫妻

●読者の声を聞ける西村京太郎記念館
隣の記念館は、私が読者との交流を持ちたくて2001年に開館しました。作家は若い頃、自分の書きたいものを自分さえよければいいと書くことが少なくありません。しかし実際は、読み手がいて初めて作品になるのですから、どこかで読み手のことを考えて書かなくてはいけません。記念館ができて一番良かったのは、読者の様々な声が直接聞こえるようになったことです。若いころと違って、読者が面白がってくれることが一番うれしいです。私は作品の売れない時期が長くあったためか、歳を重ねて謙虚になりました。

●小説を書くために必要です
私はロボットを始め、常に新しいものを研究したり、取材しています。例えば携帯電話ですが、最新のものを次々に購入しています。機能を熟知し小説のトリックに使うからです。以前は、固定電話でしたので、電話をかければそこにいたことが証明されていたのです。今はそのトリックが使えなくなりました。
ところで小説には、動物、子ども、難病はあまり登場させないほうがいいといわれています。動物の場合、ほとんどが飼い主と動物との愛情が軸になり、それだけで読み手が感動してしまうからです。私は、年間10本以上の作品を書いています。その作品を読み手が楽しみ、喜んでくれると大変うれしいです。取材のため富士ハーネスを訪れたとき、犬はかわいいな、と改めて思いました。盲導犬を作品に登場させるには工夫が必要ですが、富士ハーネスのことは忘れませんし、盲導犬にはこれからも頑張って欲しいと思いますし、応援を惜しみません。

色紙を手に西村京太郎さん

プロフィール
1930年生まれ。トラベルミステリーの第一人者で、十津川警部の生みの親。東京都立産業技術高等専門学校卒業後、臨時人事委員会(後の人事院)に就職。その後、私立探偵、警備員などを経て作家生活に入る。著作は400冊を超え、その累計発行部数は2億部を超える。列車や観光地を舞台とする作品を数多く発表。多くの作品がテレビドラマ化されている。

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