「ウェンディが来たことで愛情を注ぐ対象ができ、以前よりも充実した週末を過ごすことができています」。そう話してくださったのはウェンディのウィークエンドパピーウォーカー(以下WPW)です。WPWとは週末にパピーを預かり、電車や人ごみ、家庭での生活など盲導犬になるために必要な様々な経験をさせてくれるボランティアのことです。そのためWPWは週末パピーがやってくると、パピー中心の生活を送っています。
ウェンディのWPWの家にはゴールデンウィークに東京から小さな女の子が遊びに来ました。その子は犬が苦手だったのですが、人懐こいウェンディとだけは仲良くなれました。その後東京に帰り、他の犬とも仲良くなろうとチャレンジしてみましたがウェンディのようにうまくはいかなかったそうです。
「ウェンディは人のことが大好きな子です。みんなから愛され、たくさんの人と触れ合いながら幸せにすごしてほしいです」。とWPWはウェンディの将来について話してくださいました。そして、「ウェンディはペットではなく日本盲導犬協会から預かっている盲導犬の候補犬です。さらにウェンディは訓練生(受刑者)の方たちや盲導犬協会の職員にも支えられてここまで大きくなりました。様々な人たちが関わっており、自分たちだけの犬ではないという自覚と責任は常に感じています」。WPWは、ウェンディをただ愛情いっぱいに育てるだけでなく、盲導犬を育成するという同じ目標に向かってともに歩いてくれています。
1頭のパピーに何人もの人が関わり、愛情を注ぎ、そしてパピーは成長していきます。その愛情の分だけ心も体も大きくなっていくパピーたちの今後を、みなさんもあたたかく見守ってください。